サザン活動休止から1年4カ月。
2009年の終幕を飾るように、ポップス界の大御所が動き出す。
 
2000年リリースのサザンとしてのシングル“ TSUNAMI”で久々のミリオンを超える売り上げ(しかもトリプルミリオン)を成し遂げ、2001年にも“波乗りジョニー ”、“白い恋人達”の2枚のミリオン・シングルを出し、この頃からはソロ活動のスタンドプレー。“サザ ン”の存在は有名無実化していると言っても過言ではないだろう。
昨年、オフィシャルにサザンの活動休止を宣言したが、既に“桑田佳祐”という看板が独り歩きしているのが事実である。
世界のKing of Popがマイケル・ジャクソンで、昭和の歌姫が美空ひばりなら、昭和と平成をまたぐ日本のKing of Popと言えば“桑田佳祐”この人をおいて他にはないだろう。
 
日本の“King of Pop”が12月にリリースされた久々の新曲“君にサヨナラを”は数ある桑田節の中でも“優しさ ”が全面に押し出されているが、“慕情と哀愁”を刻み込み、さらに昭和レトロな雰囲気も併せ持つように思う。
そして、明日への希望を祈り、最近の暗い世の中で疲れた人たちの心にぽっかり空いたさみしさややるせなさを埋めるに値する。
 
これまでのこの人の活動の流れをよく見ると、ズバリ、最近の桑田ソロの曲(最近のサザンの曲も)は男の哀愁を歌っている。
“哀愁”とは何か?
広辞苑で引くと、シンプルに「もの悲しいこと」と。
思うに、“男の哀愁”とは、過去の自分がおかした過ちを悔いる自分、往年の輝きを時の流れとともに失っていく自分への苛立ちとあきらめ、失った人への感謝の気持ちやその人にしてあげれらなかったことへの後悔などか?
そういえば、2001年の久々の桑田18番の“湘南ソング”とファンが歓声を上げた「波乗りジョニー」は夏ソングとは言え、哀愁感が漂う。♪切ない胸に波音が打ち寄せる〜
 
結局かっこつけたって俺ってバカでこんな男なのよ、これが男の性(さが)よ、心の裏側では泣きたい時だってあるしポーカーフェイスを装っても感情に簡単に左右される生き物なのよ、って。それが悪いかバカヤロー(笑)。
言葉では説明しにくい男心の空隙と歪み、男の奥底に潜むスケベ心をさらけ出して時にはセクハラ丸出し。
これとは一線を画して、“君にサヨナラを”は優しいメロディと独特の優しいダミ声のマッチングが、“素晴らしい”の一言に尽きる。
ボーカルの安定感は、20代の頃と比べれば劣ってきているのは否めない。
しかしながら、熟成されているというか、50を超えた今故に表現できる 年の功と経験値、そして義理と人情と温かみ、これら全てが加わった“男のロマンとカッコよさ”を兼ね備え、美しい旋律でまとめ上 げたこの曲は、まさに今の“King of Pop”だからこそ作れる曲であろう。
 
以上

<EZ>