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MCが続く。 「今回のライブツアーを思い立った一番の理由は、大阪フェスティバルホールを取り壊すという話から端を発します。これに抵抗を見せる発言をしましたが、結 局聞いてもらえませんでした。しかし、一般演奏で山下達郎に年末の4日間を明け渡すと言ってくれたので、それでは全国ツアーをやろう!と決意しました。年 末のフェスティバルホールは、ホールの神様に捧げるつもりで歌いました。各地でホールを取り壊す動きがありますが、政治家の勝手でホールを取り壊す行為な んて許せません!ホールは文化を創出する場所であり、そこには文化が根付いています。Musicianの血と汗がにじんだ神聖な空間です!役人やゼネコン の勝手にはさせません。フェスティバルホールに続いて、NHKホールを取り壊すなどということになったら、また騒いでやろうかと思ってます(笑)。」 「一人アカペラはどうやって録音するのか?質問されることが多いです。どれぐらい修正するのに時間がかかるんですか?など。 いえいえ、30年前にそんな修正の技術なんて存在しません。自分のコーラスを緻密に重ねていくタイミングは1年間のトレーニングで培われたものです。この トレーニングにより、一人アカペラは成り立っているのです。いまどきの技術なら何でも手直し可能で、歌入れ15分、修正6時間なんていうのもありますが (笑)。 ということで、わたくしの作品に関しましては一切ごまかしはありません。」 なるほど、音楽もスポーツや語学と同じく、地道なトレーニングの繰り返しで身につくというものだ。 既に30年前に、0.1秒の狂いもなく見事にハーモニーを作り出している達郎のコーラスワークの技術は、誰も真似できないオリジナリティ。達郎の“伝家の宝刀”、恐るべし一人アカペラ。 「季節はずれではありますが。。。」とオーケストラのオケをバックにクリスマス・スタンダードの“Have Yourself a Merry Little Christmas”。 Dinner Showにいるかのような、荘厳でまろやかな声に包まれ、至福のひととき。 クリスマスのシーズンにはDinner Showを企画すれば、かなり客を呼び込めそうな気がするが、本人曰く、「年をとってくるとMusicianの方はいろいろな方向に転向され、 Dinner Showなどをされる方がいますが、私は来てくださるお客さんがいる限り、ステージで歌い続けます。決して、Dinner Showはやりません!」 “松崎しげる”のことだろうか?!(笑) そしてここまでくれば、この後の流れは誰でも読める。 一人アカペラの“We Wish You A Merry Christmas”を経て“クリスマス・イブ”へ。 イントロのアルペジオ風のギター(CDの音は、恐らくギターの多重録音)はオケであったが、あの音を2本のギターのみでライブで再現するのは不可能であろう。 ともあれ、CDや街角ではよく聞くこの曲を、生で聞ける人は日本広しと言えどもそう多くはない。そして、これが年末ならさらに盛り上がり、カップルで来ている人達には最高のクリスマスプレゼントになっただろう。 一番の盛り上がりどころの最後のサビの部分も ♪ MMM-- サイレンナーイ Oh Oh Oh Yeah ホーリーナーイ で決まったー! バックが暗くなり、セットのビルの背後には光あまねく星空が。そしてそこに流れ星が1つ。願い事をする術もなく、聞き入ってしまった。 エンディングのコーラスがフェードアウトすると、ピアノの音が鳴り響いて、“蒼茫(そうぼう)”へ。作った当時の本人、この曲への思い入れが相当深い、と語っていた。 詩がかなり内省的で、これまでの達郎の作品には例を見ない。当時35歳の達郎は“生きる”ことの意味をこの曲で表現したかったようである。 年をとるほどに聞きごたえがあり奥が深く、竹内まりやの“人生の扉”に通じるものがある。 「クリスマスシーズンになると近所の人によく言われるんですよ、山下さん最近忙しいでしょ、って。いえいえ、忙しいのは曲だけで、私は忙しくないのって。。。。ん〜、やっぱり関西ではもひとつでしたかね(笑)。」 美しいピアノのイントロで、“Get Back In Love”。ここぞとばかりに、名曲が続く。 ♪ゲッバッキィン ラーヴアゲィーン もう一度僕を信じて 思い出にしたくない あなたを取り戻したい。。。 大さびといい、大さび後の転調といい、CDを超えた表現力豊かな声に聞き惚れて、自分が呼吸していることや心臓が脈打っていることも忘れてしまう。。。 その4へ続く   |
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