とうとう“Xday”がやってきた!
7年ぶりに展開された今回の達郎のライブツアー!
午前の雨も夕方には上がり、気候もおだやかな2009年3月6日(金)。心の中も晴れ晴れ、神戸へ向かった。場所は国際会館こくさいホール。
 
なんとシートは1階の1列目の中央。センターマイクの達郎まではわずか2m。ファンクラブ会員の特権を思う存分に行使。
久し振りのライブツアーとあって、ライブにのせられた曲は、言わばヒット曲集というところか。
テレビに出ることはないので、生の達郎を見るためにはライブに足を運ばねばならない。この極度に制限された状況がさらに、ライブへ行きたい!という渇望でファンを掻き立てる。
そして、この人のライブでは他の人では味わえない“音楽職人魂”を沸々と感じさせる。
観客層はさすがに年齢層が高く、我々のような30代の若輩者は少数派、大人のライブという感じ。
1列目という幸運もあって、ステージの隅から隅まで手に取るように見ることができ、まるでライブハウスにいるかのよう。
 
ステージ上のセットは、ファンには馴染みのある光景。
80年代にリリースされたアカペラ・アルバム「On The Street Corner1,2」のレコード・ジャケットの再現である。50年代のアメリカで一世を風靡したドュー・ワップ。
当時のN.Y.のバックストリート、下町風景を思わせ、50年代に生まれていない自分のような世代にも、なぜかしらノスタルジックな気分で心が満たされる。


 

1曲目の“Sparkle”。
いつもながらのことであるが、イントロの達郎の渋いギターカッティングに魅了され、この感動に頭の中は真っ白。カッコよ過ぎる。
個人的に、この達郎のギターカッティングが死ぬほど好きで、他にも“Magic Way”、“First Luck -初めての幸運-”、“Paper Doll”そして竹内まりやでは“プラスティック・ラヴ”、“クリスマスは一緒に”などの イントロで聞けるが、この曲のイントロがやっぱり最高!
そして、イントロが終わっての歌い出しで、ものすごい達郎の声量に圧倒される。ツアーも後半に入り、声の調子は絶好調のよう。
“ようこそ、神戸”と一言あいさつすると、休みなく2曲目へ。
2曲目はおそらくライブでは初披露であろう、93年のシングルで渋い“Jungle Swing”。佐橋氏の渋いギターはスピーカからではなく直接こっちに聞こえてくる、大満足。
3曲目の“BLOW”は、イントロがシンセサイザーで始まり直後にベース音がのっかるが、この重低音がものすごい迫力。CDで聞くのとは比べ物にならないくらい、ズシズシと耳の鼓膜を圧迫してくれるこの快感。
これらの頭3曲は車で常時移り変わる景色を見ながら聞くと最高なのであるが、ライブでのグルーブもまたしかり。
 
懐かしいナンバーが“夏への扉”、“ついておいで”、“Paper Doll”。
特に、後ろ2曲は、ボーカルの部分が終わっても、“インプロビゼーション”というギター・ベース、キーボードのソロにより、楽器 によるアドリブ演奏が長い。これこそ、ライブのMusicianの一流の腕前、力量あってという前提の上に成立するもの。ポピュラーミュージックとして名 の知れている達郎ではあるが、こういうフュージョン系の渋い音楽を“Ride On Time”ブレイク前に、70年代の表舞台の歌謡曲の裏側で作っていたんだ。ピアノの難波氏は、ピアノを壊すかのように演奏する山下洋輔のよ うな鍵盤の連打、連打で神のような手さばき。
 
達郎氏もライブで自分でコメントしていたが、悪く言う人は、この山下達郎を70年代80年代の懐メロを歌うシンガー、と捉えるかもしれない。
が、懐メロなどという意識は私には全くない。この人が音楽を作るコンセプトは、時の試練に耐えうる“スタンダードな輝き”をもった曲。
これは、達郎自身が幼い頃にレコードをなめるようにして聞いた経験に基づいて確立された哲学なのであろう。
 
その2へ続く



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