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| 4.達郎とサマー・ポップス 80年代の達郎、それは“夏”をレコード46分の分量に目いっぱいとじ込めた音楽。まだ、TUBEが影も形も無かった頃。 TUBEやサザンの夏よりも上流をゆく音楽、今風に言えば“セレブな夏”とでも言うのであろうか。何と言っても、海を超え水平線を超え雲を超え、“高気圧ガール”である(笑)。 レコードに針を落とすと、イントロが始まった瞬間、例え厳寒の季節であろうとも、半径1m内の空間は心地よいSea Breezeに包まれる。 これが当時の達郎ポップスのエッセンスである。 しかし、実の本人は夏が嫌いで、これはCMの音楽を数々担当してきたことから端を発した“夏のイメージ”が独り歩きした結果であると言う。 ANAのCMソング、83年「高気圧ガール」、87年「踊ろよ、フィッシュ」などは、CMで艶めかしい美女が波打ちぎわで潮風と戯れるシーンと実にマッチした、夏と一体化した爽快さと開放感。 当時のANAやJALのCMは80年代の夏音楽を世間に知らしめ、CM音楽の全盛に貢献した。しかし、これは時代がバルブ絶頂への階段を一歩一歩昇っていくのと同期していた。 しかしながら、洗練された音楽と映像の調和が実に見事で、このバブリーなテイストは限りなく懐かしい。 既に死語であるが、“シティ・ポップス”という音楽がトレンディー(これも死語?)だったのは、とりもなおさず80年代中期。 杉山&オメガ、稲垣潤一、角松敏生、杏里、南佳孝、大滝詠一といった面々が、この時代に華々しく絶妙なる“都会とリゾートの融合”を描写した。 このCM音楽が全盛の80年代には、“今のCMのかっこいい音楽は誰の曲?”なんて、よく画面の右下をチェックしたものである。 ザ・ベストテンなどTVの表舞台に出てくる歌手が活動する世界とは別に、メディアへの露出度は低いものの、声だけで聞く人の耳を釘付けにする歌手が存在することを知った。 この頃の多感な10代だった自分も、気がつけば既に30代後半。時が経つのは早い。アインシュタインの相対性理論(?)によれば、年をとればとるほど自分が存在する空間の歪みが大きくなり、時が早く過ぎるようになるらしい? とにかく、CMで映像を華麗に彩る音楽を作る人こそが本物のMusician、と20年を経た今でも強く思う。 その5へ続く |
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