”地球温暖化”

 先日、パリで行なわれた国際会議では、確実に地球は温暖化に向かっていることが報告された。これまで、アメリカは二酸化炭素が直接の地球温暖化の原因であることに疑いをもっていただけに、やっと温暖化防止策に重い一歩を踏み出すこととなるであろう。
 これが及ぼす弊害とは、大型台風の発生、局所豪雨、病原菌生息域の北上、氷河凍解による海面の上昇、地球生態系の異変などなど、例をあげればきりがない。
 食物連鎖が崩れ、北極グマの餌が減少してやせ細りスタミナ不足で、泳ぎの得意なあの北極グマが溺れたという異例の報告されている。また、海抜数センチに 位置するインド洋の宝石”モルジブ共和国”も、海面の上昇とともに消滅することが危惧されている。
 そして、この温暖化が死活問題?!となる”ひと”が、日本にはたった一人いるのである。

2006〜2007年の冬。あのひとが帰ってきた・・・。
 今でこそ、あの当時のメディアへの露出に比べれば少ないが、10年前は冬のブランドを築いた”広瀬香美”である。その彼女のライブに初参加。TUBEのライブ前の思惑とは180度異なり、シングル・ヒットのオンパレードを期待していた。
 TUBEは”冬”という季節を”静の世界”として捉え、ほぼバラードを提供してきたが、広瀬香美はこ の発想を全く逆に捉え、”動”という前向きな姿勢で正面から向き合った作品で始まる。演歌に代表されるように、寒い冬は、 ”凍える”、”しばれる”などマイナスのイメージがある中で、”幸せは冬にやってくる ”といったフレーズを曲の中に織り込んだ。確かに、クリスマスやバレンタインなど、男女の愛の具体性を確かめるというイベントが冬にはあり、 うなづける。
 あの当時のハイトーン・ボイスは再現できなくとも、まあ40歳を迎えるにあたり、その80%でも発揮してくれたら・・・と思っていたら、この予想を嬉しいことに見事にはずしてくれた。
ムムッ、昔よりパワーアップしている!
 オーディエンスの年齢層に非常に興味があったが、予想通り、高かった。平均が30代後半から40代初めぐらい。30代半ばの男二人できてどういう顔で会場に入ろうかと少し不安だったのは、取り越し苦労だったようだ。
 しかし、このライブ前の緊張はなんだ!初めて参加のライブであるから当然であるが、言いようのない武者震いのような緊張感で体が硬直している・・・。

 18時を少し過ぎブザーが鳴り、紙芝居風の影絵による広瀬自身のナレーションによるお話が始まった。そして話が進んでいき、1曲目はなにか???と、ド キドキしていると、ナレーションが”それはロマンスの神様〜”と言うと場内はドヨめく。え〜、1曲目にこれを歌っちゃうの〜。影 絵を映した真っ白なスクリーンを突き破り、真っ白な衣装をまとった女王様が登場。

 ”ロマンスの神様”、”幸せをつかみたい”、”Promise”と、ドドー ンと3曲、ヒット曲を連発するとやっとMCに入った。が、これらの3曲によるオープニングはかなりハードだったはずである。特に、"Promise"の歌 いだしは迫力満点。♪恋の始まりも 夢の続きも きっとー あなたとーーーーーー(約15秒間) やはり、ライブでしか聞けないパフォーマンス!!
 MCでも、「自分の曲に苦しめられている」とは言いながら、昔と変わらず、いや昔以上のハイトーンと声量を披露してくれた。誰も思ったはずだ、これが生で歌う、聞かす広瀬香美の威力だと。

 ノリノリの頭3曲が終わって、自己紹介。「皆さんようこそ。冬の女王、広瀬香美でーす!!」
 自らのこの発言、「ちょっと調子のりすぎーっ。」とか思う人もいるかと思うが、これはあくまでも、世間的イメージ”冬の女王” を演じるための表向きの役づくりの発言であると考えている。本当はかわいげあってファンを大切にし、謙虚なひとである。すべての私の曲は、ファンによって 育てられたものであるとのコメントもあり、常にファンあっての自分であることを強調していた。
 しかし、この冬の女王の”オーラ”がなければ、広瀬香美とは言えない。
 90年代の冬を台頭した”冬の女王”は、あくまでメディアが構築した彼女のイメージではあるが、彼女を慕うものとしては、永遠なる女王様でいてほしいと思う。

 前進、前進また前進! 90年代の冬には向かうところ敵なしで駆け抜けた一時代の彼女が、実際にステージの上に立っている!踊っている!走っている!ジャンプしている!
 なんて元気なんだ、プロフェッショナルな声ももちろんのこと、観客を引きつけるこのパワーはどこからやってくるのか?全身全霊で歌う彼女の姿に心うたれた。
 MCのところどころでは、”冬の女王様”と”かよわい女性”、180 度異なるキャラの2役を演じているようであった。

「甘いお話」の冒頭は、「One Two 、One Two Three ハイ、せっかーいで一番遠くまで〜」。
 過去の彼女の曲もさることながら、今回のニューアルバムは広瀬香美の魅力が満載の傑作アルバムであり、これを見る限りは、彼女は過去の作品によりかかる必要がないようである。
「昔の曲もいいけど、今の広瀬香美の曲もいいでしょ〜。」とのコメント。
「サプライズ未来」では、冒頭の”こころ〜を曇らせないで〜っ、涙をふいて〜っ サプライズ目指せ〜”はいきなりアカペラで始まり。圧倒的な声量に度肝を抜かれた。が、観衆の反応がいまいち鈍く、「もう一度やるわよ!」と一喝。
 アルバムのトップを飾る「サッカーボールみたいに転がって」は、彼女の完全復活を表す、ウインターソングの王道をいくようなアップテンポの曲。
もちろん、ライブではオーデイエンスは一つになって大きな盛り上がりを見せた。Easy Going!!

以下、後編に続く。   




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