"桑田佳祐&サザンオールスターズ"と改名してもよさそうなぐらい、昨今の"サザンオールスターズ"は桑田氏の独壇場となってしまっている。作詞作曲は すべて彼が手がけ、一昔前の”安全地帯”と”オフコース”のような、一番華々しいボーカルが、甲子園に 出てくる”4番でピッチャー”みたいなひとり芝居のバンドは、最後には解散する運命にあるのか・・・。

 概して、ファン層は非常に広い。何年かに一度大ヒットを飛ばして、安定して新しいファン層を獲得している。
 1回目の大ヒットは、言わずと知れた79年「いとしのエリー」。それからなかなかヒットが飛ばず、80年代に入ってから「チャコの海岸物語」、トシちゃんの物まね風で歌う歌謡曲。
 ここから、「匂艶・・・」、「YaYa あの時代を忘れない」、「ボディースペシャル」、「東京シャッフル」、「ミス・ブランニューデイ」、「Bye- Bye My Love」と立て続けにヒットを飛ばす。いわゆる”ザ・ベストテン”世代がこれに当たる。70年生まれの私もその一人。
 3回目は、90年「真夏の果実」〜「涙のキッス」。TVドラマ主題歌がミリオンセラーへとつながる音楽界も”バブル”の時代。
4回目は記憶にまだ新しい、2000年「TSUNAMI」。

 多様な才能を見せる桑田氏。その魅力は何と言っても、その歌い方だ。優れた多面性をもっている。ダミ声でクセがあって、お世辞にも綺麗な声とは言い難 い。しかし、その人間臭さ、ひわいなことをMCや歌で言っても許される人柄、にじみ出てくる人間的な温かさが”声”に強く反映 し、人をとらえて離さない。

 人というのは、多面性をもっていると、非常に魅力的である。
一見無口でクールなのかと思えば書く文章は非常にユーモラスで落しどころに秀でている人、クールと思わせといて実は場の空気を読むのが非常にうまくて雰囲気を盛り上げる人。

 ”曲”によって歌を表現する”表情”に多面性をもっているところこそが、彼の魅力の秘密である。 ”表情”とは彼の歌っている”顔”ではなく、”声の表情”である。そんな彼の 声に、首ったけの私であった。また、ファンに過去を振り返らせない曲を世に送っている。現時点の作品が一番”旬”であると。

つづく


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