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デビュー20周年の今年のアルバム、タイトルは今更ながらも、「TUBE」。 10年前は、「今年のアルバムもええでえ。」、を毎年連発していた。 1年前のアルバムが、その1年後には過去のものになってしまうほど、毎年の夏の思い出を塗り替えてくれた。それほど、完成度の高いアルバムをリリースしてくれていた。 昨今、この傾向が復活している。ファンにとっては非常に嬉しい。 今年は、ほぼ粒ぞろいの優等生タイプの曲が勢ぞろい。"爽やか路線”を軸にしており、へヴィーなロックや遊びどころ満点の曲が無いのが少し物足りないと感じる人もあるかと思うが、TUBEの音楽の原点とも言える、青い空・白い砂浜・マリンブルーの海、に命を賭けているのがうかがえ、ファンとしてはこの上なく嬉しい。 過去の名曲の片鱗を所々で感じ取れて、ほぼ全盛期の完成度にカムバックしてくれた、といっても過言ではないだろう。年齢にも負けず、ヴォーカルの声もよく出ている。 アルバムの帯にもあるように、生涯「夏」宣言を表明してくれた。曲を見回してみると、噴水の曲がなさそうなので、今年の野外ライブでは、「Melodies & Memories」からの出典となるのか? 1.ジラされて熱帯 ラテン歌謡から、ニューアルバムはスタート。 赤道直下の"ギラギラ"太陽のウルトラヴァイオレットを感じるギターのイントロから、今年はどんな"アルバム"いや、どんな"夏"を運んでくれるのか、期待で胸が躍る。 ハイビスカスと赤いバラが色めく、カリブ海の砂浜が目の前のナイトクラブでの光景が目に浮かぶ。 サザンの「匂艶 The Night Club」に似た、大人の雰囲気めいっぱいの誘惑の多い夏の夜。 これまで多数のラテン歌謡を聞かせてくれたが、アダルトな渋さが感じとれ、踊れるテンポ。TUBEラテン歌謡の傑作とも言える。 2、Canal Ways 1曲目の熱っぽさから一気にクールダウン、"楽園"がテーマ。TUBEの原点復帰の一作。
夏真っ盛りへ突入する"テンション"を最高潮に盛り上げてくれる華麗なる楽園、七色のCanal Ways。 この"CanalWays"とは、太陽の光を浴びて表面が七色に輝く”大海原”のこと、と勝手に解釈している。 夏へ大海原へ飛び出そう、海には道路はない、自分自身の地図を描いてみよう、自分だけの楽園を見つけよう。 1曲目の妖しいギターソロとはうって変わって、なんと爽やかなギターソロ。 10年前にスキューバで、リゾートホッピングしていたころの自分を思い出す。 3.Sky High 3曲目はやはりシングル。大空を駆け抜ける鳥になりたい、そんな自由と爽快さを描く夏全開のサマーポップチュン。
"Only You 君と夏の日を"以来か、スピード感あふれる今年のシングル。 これを聞きながら車を運転していると、思わずアクセルを踏み込んでしまう。さらに、ギターソロのスピード感には圧巻! ギターソロ直後のポーズで、「僕達だけの・・・・」を思い出したのは私だけだろうか? 抜けるような青空は無限に高い、まだまだ上があるんだ、自分の可能性を求めて大空へ飛び出そう! 4.Summer Walker うーん、これは本来アルバム2曲目だと思うんだが。2と4を入れ替えて聞いてみたい。
忙しい日常からちょっと距離を置いてひと休み。思い思いの僕らの夏を過ごそう。 何も考えずに、水平線を眺めて、砂浜でビーチパラソルの下でゆっくりしたい、そんな想いに駆られる。 5.Surfin' ロックンロール 渚のオールスターズを思い出させる、ビーチボーイ系のSeasideロックンロール。初期のころの雰囲気が十分楽しめる。
ビーチボーイズの「サーフィンU.S.A.」に対する対抗意識か、ギターソロも60年代風の懐かしいサウンド。 20年経って、体にもガタが来て悲鳴を上げるボディ。メンバー自身のことを歌っているようで、コミカルさが加味されているのもGood。 6.ロケットハナビ スパニッシュともサンタナとも取れる、ラテンフレーバーのナンバー。
ちょっとせつなく、夏の夜空と花火をからめて恋心を歌い上げる毎度毎度のことであるが、アルバムには必須のアイテム。 "打ち上げ花火"は「花火」、"線香花火"は「夏祭り」、そして"ロケット花火"は本作。 ひとくちに"花火"と言っても、バラエティにうまく料理されている。 7.ともだち ちょっと小休止のアコースティックなバラード。誰もが経験する、甘酸っぱい"片想い"がテーマ。
青く透き通った海を眺めていると、どうして僕の心はこうも透き通っていくのか、こんなに素直な気持ちになれるなんて。 8.破れたBlue Jeans これを聞くと、「ヒガシへ行け」を聞きたくなる。このリズム感とギターの絡み。
9.夏のSeaside road 久々のレゲエのナンバー。昨年のライブでは「湘南MyLove」のレゲエヴァージョンを披露してくれたが、本当に、このゆったりしたミディアムスローのリズムは南国そのものである。
レゲエが一番似合う時間は、夏の夕暮れどき。海に沈むサンセット、サングラスにうつる夕日。 10.あなたはあなたのままでいてね この辺で、ようやく、アルバムの全体像が見えてきた。ミドルテンポの曲が多く、なんだか、「終わらない夏」に似ているなあ、と。これって、歌詞は別として、リズムは「Horizon」の2005年度版?
11.Miracle Game ミドルテンポが続いたアルバムの流れの中で、ラストに向け、ここで引き締めてくれる。
サビでのパワフルな多重コーラスに圧倒される!ギターが熱い!TUBEお得意の応援歌。 サウンドとともに歌詞のひとことひところに重みがあって、落ち込んだときには元気を与えてくれる。この夏の、TUBEファンの滋養強壮剤。 12.Seaside Vibration 海への感謝のうた。 人類を含め、"生命はすべてこの青い海から生まれてきた"という、これまでに例がない環境保護のメッセージソング。 13. A song for love ラストは、やはり夏の終わりの曲。
大切なこの夏のひとときは、二度と帰ってくることはない。夏の終わりはどうしてこんなにせつないのか?君への想いをラブソングにのせて、想いは永遠に果てしなく朽ちることなく・・・。 また、めぐり来る季節に出会えることを祈って、来年も素敵な夏を、夏よありがとう、終わらない夏に。 まとめ 概して、非常に夏模様を意識したアルバム。どの曲においても、サウンドから海が見える。
いろいろな"Summer Song"が収録されているが、"夏"というひとつの季節を歌うにしても、様々な捉え方をしており、その引き出しの豊富さにあらためて感心させられる。これも20年の歴史、経験から導き出されたものであろう。 今後も、注文の多いファンを満足させてくれる、時代に左右されることのない絶品の”Summer Song”を世に送り出して欲しい、と心から願う。 ※やっぱり、今回のアルバムは構成からして、「終わらない夏に」の復活ヴァージョンではないですか。 |