2003年の TUBEの活動は、TUBE始まって以来の初めての試みと なる、春夏秋冬 全シーズンでのシングルリリース。今年3月に、その活動をつづったDVDが発売された。
過去に、“夏にも四季がある”、と語った。が、それを超越すべく、文字通りの四季に亘る活動。

※余談であるが、日本は、5月から9月までは広く言えば、夏である。1年の半分近くが夏。
12月から3月までが広い意味での冬。雪国では、それが顕著である。
実は、春と秋が短い気候をもつ国なのである。

これまでの夏のイメージを一新したとは言いがたいが、明らかに年齢を重ねるごとに深みを増したとバンドへと変わっていったと言えるであろう。
しかし、「Seaon In The Sun 」、「 Beach Time」などのあの頃のイメージが強烈なためか、ずっと夏バンドでいて欲しいという、密かなワガママもあることは否めない。

今さら言うまでもないが、TUBEはアルバムの中で、“夏の四季”を謡っている。
これが最も色濃く描かれているアルバムと言えば、「湘南」、「終わらない夏に」であろうか。

季節の移り変わりは、例えるならば、男女の恋心の移り変わりに匹敵する。
季節による”恋”の色の変化を歌った一年であった。

日本は中緯度に位置し、四季の移り変わりを心ゆくまで味わえることに、あらためて感謝するとともに、2004年のTUBEの1年の活動も、これに勝る充実 したものであることをを願う。

清少納言の「枕草子」の冒頭の部分を引用して、各々の季節について、簡単に語ってみたい。



“春は曙。”
「青いメロディ」。雪溶けとともに春の訪れを感じさせるミドルテンポのナンバー。
イントロは、アコギでしっとりと。
入学式、入社式、花見、新歓コンパと、春は出会いの季節。恋はおだやかに始まったのであった。

※でも個人的には、春といえば、某シンガーの
♪やっと試験に受かったと、よろこび勇んで歩く並木道・・・のフレーズが、やっぱり青春の始まり、という感じがするのだが。



“夏は夜。”
お決まりのダンスチューン、「Let’s go to the sea」。
遊び心満点で、正統派&王道”夏シングル”を期待していた者としては、ちょっと、はぐらかされた感じ。でも、今年はこれで終わるわけではないので、良しと するか。
PVでは、ハワイのノースショアー沿いを壮快に走るオープンカーが飛び出して、目の前に透明な海が迫る。まさに“夏”。
景色と音楽が、一体化される瞬間である。華麗なる夏。
春に芽生えた恋愛は、この季節で太陽のエネルギーをもらいつつ、成長を続ける。次のステージへ。
日常のすべてを忘れ、さあ、夏に飛び出そう!



“秋は夕暮れ。“
カットギターの効いたスパニッシュ系の「月光」。シングル「情熱」を思わせる。シンプルなアレンジで、4人のバンドであることをあらためて認識させる。

実りの秋のはずであるが、恋愛なんて、時には互いの誤解でゆがむことがある。ちょっとした心の行き違いで、成熟するはずの恋が終わる危険も・・・。秋の夕 暮れにまぎれて、ふたりの心にすきま風が。
それを乗り越えてこそ、本当のゴールにたどり着く。



“冬はつとめて(早朝)。”
最後は、バラード「プロポーズ」で決まり。
最近、この系統の熱いバラードがなかっただけに、待っていました、という感じだ。
”僕よりも僕の事を知ってる・・・”。
春に始まった恋は、この季節に花を咲かせる。
寒い冬だからこそ、よりいっそう1年間の恋愛の軌跡がしみじみと心に染みて、心暖まるものとなる。
1年間がまるで10年の月日のように暖められてきた恋、それが熟すとき。
10年先まで、いや1000年先までラブストーリーは君と・・・(どっかで聞いたフレーズ)。
やはり、起承転結のあるバラードというものは、存在としては1曲なのだが、何曲分もの厚みがある。
ぜひ、DVDに収められているPVも見ることをすすめたい。


恋の完結は、Happy Endでも、撃沈でもいい。”Fade Out”が一番良くない。白黒はっきりつける、恋にもケジメが必要である。
それそのものが存在して、ある段階まで成長していった過程に意味がある。
まあ、撃沈したものの方が、後になってみれば、いい思い出となって、いつまでも心に懐かしく思えるという良さもある(苦笑)。

まとめると、4曲で完結するストーリーが、実は2003年のTUBEの活動そのものであったということである。
 


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