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今回のツアーはベタな曲なしのセットリスト。シングルも1曲あったが、最もヒットしなかった曲(95年リリースの“世界の果てまで”)。 そして、演奏は30数年ぶりというものもあり、自分の年齢を考えるとひょっとしたらもう2度とやらないかもしれない?、と本人が語る。 “言っときますが、今日はライドオンタイムもクリスマスイブも、なーんにもありません。” セットリストを見て納得。 あの80年代半ばの“夏だ達郎だ”と言われていた最中、「地味だ、地味だ」と言われた86年のアルバム“ポケットミュージック”から3曲も歌っているし、何よりも78年の伝説の六本木のライブハウス ピット・インでのライブを録ったアルバム“ It's A Poppin’ time”からメインの3曲が歌われているのだから。この“It's A Poppin’ time”の曲を歌うために、今回の企画を思いついたと言ってもいい、と本人は語っていた。 シングルよりもアルバムでヒット稼ぐというスタイルの達郎。アルバムに収録されていてぜひ生で聞きたいと思っても、これまでの長いキャリアの中でもライブで一度もやってくれていない曲が結構ある。なぜ? ライブで演奏できない曲がある“3つの理由”を本人解説。 1. 歌いながらのギター演奏が難しい曲 例. Magic Ways、高気圧ガール(しかし、これは何とか演奏できるとのことで、ライブでも披露される) ギターを弾きながら歌うので、楽器の負担が大きいものはライブでできない(これは裏を返せば、達郎のような本当のプロのミュージシアン故の悩み。ギターを抱えても、エアーギターで歌う人がたくさんいる中で。) 複雑なギターのカッティングと歌のリズムが合わない、あるいはギターのリフが複雑すぎて歌いながらの演奏はほぼ不可能。 アルバム「Big Wave」に入っている、私自身もこのアルバムで最も好きな「Magic Ways」。 これを、歌のみ(人前で歌ったことがないので、と歌詞が書かれた紙を見ながら)、ギターのみでデモンストレーションしてくれた。単独なら問題ないが、これを同時にやるのは神業と言う。この人でもできないことがあるんだな、と残念ながら納得。 2. レコーディング時の音圧が厚い曲 例. ヘロン、踊ろよフィッシュ(推測) 達郎ライブは、ギター2本・ベース・ドラムス・キーボード・セカンドキーボード・サックス・コーラスで編成されている。 これら生楽器のみでCDでの音を再現できる曲はいいが、CDに入っている音を再現しようとすれば一部カラオケを使わないと成り立たたない(CDのようなグルーブを出す)曲がある。 もしもそのカラオケなしでライブでやったら、聞いてる人は何これ?と、CDの音とライブの音のギャップにがっかりする。 TUBE、小田さん、サザンのライブで結構いろいろな曲をやれるのは、カラオケを多用しているからだと推測する。(つまり、聞いている人は騙されている。) 達郎ライブの醍醐味は、ほぼ100% 生の楽器で演奏されていること。だからわざわざ行く価値がある。 だから、これまで発売された2枚のライブアルバムは、このために聞きごたえ満点なのである。 本人曰く、カラオケは使いたくない。なぜならカラオケを使うと曲のテンポはそれが勝手にとってくれるので調整しやすく負担も軽いが、生演奏のグルーブ(テンポが膨らんだり縮んだりする感覚)がなくなり、演奏する側としてはつまらない。達郎だからこそ、こんなことが言えるのだ。 ※1“クリスマス・イブ”のライブバージョンは、イントロのギターと間奏のアカペラ・そしてゴージャスなコーラスはカラオケを使用。これは、これらを使用しないとこの曲の魅力をライブで再現できないからである。 しかし、この曲はライブで聞いてもあまり面白くないと個人的に思う。 ※2 “世界の果てまで”では一部カラオケが使用されていた。しかし、間奏のオートハープはなんと達郎自身が演奏。 ※3“アトムの子“はライブの定番だが、間違いなくあのドラムビートはカラオケを使用していると推測する。 3. キーの設定間違いの曲 あえて曲の例は言わなかったが思うに、“ヘロン”、“悲しみのJody”が当てはまるかと。 若気のいたりで、ついついキーを高く設定して歌い録音してしまったものがある。しかし3時間の長丁場でそのようなキーで歌うと、還暦過ぎた体はもちろん若い時でもとても体が持ちこたえられない。 (広瀬香美も言っていた。ライブでは、昔の曲に苦しめられると。) とてもとてもそのオリジナルキーでは歌えない。かといって、キーを下げると、あの人は声が出なくなった、と後ろ指をさされる。 違います、キーの設定(3時間のライブでも、体が持ちこたえるようにしていない)を間違えただけなんです(笑)と。 MCと演奏でたっぷりあっという間の3時間15分であった。 来年はデビュー40周年の節目であることもあり、大々的なツアーを予定しているとのこと。 還暦とは思えないすごい声量に圧倒されつつ、感動の時間は瞬く間に終了。 次回にも期待! ![]() セットリスト SPACE CRUSH (’78 ライブアルバム It's A Poppin’ time) あまく危険な香り (’82 シングル) 雨の女王 (’78 ライブアルバム It's A Poppin’ time) ピンク・シャドウ (’78 ライブアルバム It's A Poppin’ time) MUSIC BOOK (’82 アルバム For You) ポケット・ミュージック (’86 アルバム Pocket Music) ONLY WITH YOU (’84 アルバム Big wave) 世界の果てまで (’95 シングル) THE WAR SONG (’86 アルバム Pocket Music) アカペラ・コーナー Make It Easy On Yourself (’86 アルバム On the Street Corner 2) AMAPOLA (’86 アルバム On the Street Corner 2) I LOVE YOU...part2 (’84 アルバム Big wave) 弾き語りコーナー シャンプー (’86 アルバム Pocket Music) セールスマンズ・ロンリネス (’98 アルバム Cozy) いつか(SOMEDAY) (’80 アルバム Ride On Time) 夏の陽 (’76 アルバム Circus Town) CANDY (’77 アルバム Spacy) SILENT SCREAMER (’80 アルバム Ride On Time) HOT SHOT (’79 アルバム Moon Glow) CIRCUS TOWN (’76 アルバム Circus Town) <アンコール> THE THEME FROM BIG WAVE (’84 アルバム Big wave) LET'S DANCE BABY (’79 アルバム Go Ahead !) ココナツ・ホリデイ (’76アルバム Niagara Triangle Vol.1) SPARKLE (’82 アルバム For You) YOUR EYES (’82 アルバム For You) 以上 |
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