寒い冬がやってきて、TUBEが恋しいようとか思っている人のために、今回はさらに我々の心の友、TUBEヴォーカルの前田さんのソロについて熱く書き下ろしてみました。

 皆さん周知の通り、前田ソロとTUBEは天と地の差ぐらい音楽性が違う。TUBEはもちろん「夏」という季節をフューチャーしているので、季節感あふれる爽やかな風を運ぶメロディが主体になる。しかし、前田ソロは本人の心の奥底に潜んでいる、Rhythm & Bluesに対する熱い"Soul"を表に出すことに主眼を置いており、TUBEでは描けないPOWERが前面に押し出されたSoundになっている。

 これは、素人が聞いてもその違いを見分けるくらいのものである。かなり、音楽性が偏っているのがわかる。それほどまでに、前田はソロではR&Bにこだわり、何年かに1回ソロアルバムを製作する。実は、1997年久々に(6年ぶり)ソロライブを開くということで、吉田氏と相談し、前田ソロを勉強してソロライヴに行こうということがきっかけとなって、私はソロを聞くようになった。

それでは、私の知ってる限りでの前田のソロアルバムについて解説させていただく。

1.Feel Me('88作品)

 これは、まさに1曲目からブルースの匂いがプンプンしてくるアルバムだ。かなりヘビィなSoundであるが、前田の伸びやかなVocalと幅の厚いサウンドがうまく調和している。かなりかっこいい前田のヴォーカルに魅了されるはず。「Love For Money」、 「I'm Gonna Start Again」なんか織田哲プロデュースのかっこいいロックがきまっている。まさにCoolの一言。

2.Change of Pace('90作品)

 1曲目から、初めてのソロシングル「D・A・M・E」で始まり、これまた先の「Feel Me」ほどではないが、ハードなロックに圧倒される。しかし、その反面、前田ソロのもうひとつの魅力でもある、心温まるバラードが2曲入っており、かなりGoodである。ジャケットで前田が寒そうに背中を丸めている写真が印象的だが、寒い時だからこそ聞きたい、温かなバラードの重みがひしひしと伝わってくる。
 その1曲、「Do You Wanna?」はクリスマスシーズンにはぴったりのナンバーであり、たぶんこれが後の前田ソロのクリスマスナンバーにつながったのではないかと思う。間奏のギターソロはやはり春畑ではないだろうが、TUBEのバラードでも泣かせてくれるギターソロ同様が曲を盛り上げてくれる。ちなみに、この曲、1997年のTUBEのホールコンサートで演奏してくれたので、特に個人的に印象深い。(浪花の夏男、覚えてるか?)

3.Gamble('91作品)

 タイトル通り、「いちかばちか勝負」というコンセプトが一貫されている。恋愛も人生も賭け事であり、瞬間瞬間にベストを尽くし天命を待つ、といった前田の個人的な観念が詩に込められているようだ。しかし、その反面、人間なんとかなるもんさという、「そんなもんさ」っぽい流れも汲み取ることができよう。1回聞いたら全部いっしょに聞こえるような曲が多いが、また磨きがかかったロックを聞かせてくれる。1曲目の「愛ing」を「あいしてる」と読ませる所なんか、詩にしゃれが効いていて面白い。しかし、ギターを目いっぱい使っており、なかなかかっこいい曲に仕上がっている。
 そしてこれにも、究極のバラードが2曲入っており、1曲はご存知のシングル「Merry Christmas To You」であり、もう1曲が「泣けない君へのラヴソング」である。特に、後者は特にグッとくる、背筋が熱くなるバラードである。これもギターソロには涙なしには語れない。イントロの部分は「August Moon」を忍ばせるしんみりしたピアノであり、途中でベース、ギター、そしてドラムが加わり、私がもっとも好きなバラードのメロデイパターンである。(このパターンは、「君となら」、「Remember Me」、「Melody(君のために)」も同様) 間奏のギターと女性コーラスがさらに盛り上げてくれる。あらためて、前田の声とピアノの音の調和が、なんとも言えない奥ゆかしさを感じさせる。いろいろ苦労かけたけど、これからはいっしょだよという、「君となら」と趣の異なった、ダイレクトではないが、愛を語るメッセージソングである。結婚式でだれか使ってみたら?

4.Hard Pressed('97作品)

 6年ぶりのソロライヴを行なうということでその直前にリリースされたアルバム。かなりハード。「Gamble」がリリースされてから何枚かソロのシングルが出されたのは皆さんも周知のこと。「Try Boy, Try Girl」調のロックからブルースまで盛りだくさんの内容。「君だけのTomorrow」はどちらかというとAcoustic調でTUBEっぽかったけど、アルバムでは完全にハードロック調にリアレンジされていた。

次にシングル。

 シングルは、途中から、女性コーラスを多用しており、特にバラードを盛り上げてくれる。(TUBEでも「Melodies & Memories」とか「恋してムーチョ」で使用しているが・・・。)「Merry Christmas To You」、「Christmas For You」の2曲は、クリスマスを歌った究極のバラード。前者はかなりしんみりした雰囲気にまとまっているが、後者は若干リラックスした雰囲気をかもし出している。ご存知「そばにいるよ」は、やはり前田ソロはバラードで決まり、という我々の期待を決定付けるものであった。途中からの曲の盛り上げ方もかなり凝っており、忘れてはならない存在である。前田本人曰く、「そばにいるよ」はTUBEに近いSoundだと言っている。1996年の野外ライヴで演奏され、意外だと思ったファンも多かったと思います。でも、何度も言うが前田ソロの魅力はやはり心温まるバラード(with guitar solo)が一番と私は思っている。
 1998年の「Heat Waver」は、TUBEにしては異色のアルバムと思っている人も多かろう。やはり、1997年の前田ソロの影響が色濃く残っているアルバムであり、TUBEのアルバムとしては非常に趣が偏ったものであった。

 というわけで、前田ソロについて語ってみましたが、今まで、前田ソロなんか知らないと言っていた人、ちょっとは興味を持ってくれましたか? いかに冬を楽しく過ごすかは、やはりどれだけ前田ソロに没頭するかにかかっている、と思います。

そういうわけで、今年の冬こそ、ちょっと気分を変えて前田ソロにチャレンジしてみましょう。

Good Luck!!

<EZ>